名物の析出物柱が物語る濃厚ドバドバ鄙び系温泉
- 訪問日
- 2004/11/11
- 最終更新日
- 2014/04/22
- 投稿者
- しおり
-
管理人総合評価
3.3
-
ユーザーの評価
(4件)3.2

小谷温泉には、宿は5軒ある。1555年に武田信玄の家臣によって発見されたといわれており、歴史ある温泉だ。北アルプス連峰が望め、標高850mに位置する。
蓮華温泉で秘湯へ入る会のオフ会があり、その帰りに会の方2名と合計4名で訪れた温泉。
丁度目の前の道を行き来していて鄙びたいい感じの宿がある、という事で寄ってみた。
木造の鄙びた宿は江戸時代創業の老舗の宿。
釘を一切使わず建てられたものでめずらしい貴重な旅館だ。
敷地は広く敷地内に蔵もある。
ドバドバの掛け流しは爽快!析出物の柱が成分の濃さを物語る

-
析出物の柱 -
ドバドバの湯
宿の裏に自然湧出している源泉をそのままひき、2~3メートル上より落として温度を下げている。
源泉100パーセントの湯がオーバーフローされ、床一面へ流れ出ているさまは見ているだけで爽快だった。景色のいい露天風呂もあるそうだが、宿泊者専用らしく入ることができなかった。残念・・。
湯上りに休憩できる場所。
私達は早々に引き上げたがこんなにすばらしい空間でゆっくりするのも気持ち良さそうだ。
宿内の床は黒光りし、歴史を感じる。

ここへは平成2年に建てられた新館もあるが絶対こちらの旧舘の方がお勧めだ。
一度山を一望する事ができるという宿泊者専用の露天風呂へも入って見たいこともあり、いつか宿泊してみたいと思う。
旧舘へは湯治客らしき、おじいちゃん、おばあちゃんが多くそういったのんびりとした雰囲気もいいと思った。
雄大な眺めの露天風呂
露天風呂からの紅葉の眺めはマイbest 5に入る絶景でした。
11/2に訪問したのですが、翌日で今年の露天風呂は終了とのことで(温湯のため)ラッキーでした。
玄人には内湯が断然人気でしょう。打たせ湯の滝にはぶっとい丸太のような析出物の柱が。風情のある浴槽と浴室は、新しい露天風呂とは違った味わいを楽しめます。
料理も自分好みの田舎料理で、庶民の方なら十分満足いくかと。地酒も三種類あってどれも美味しい。
宿の主人?のようなオヤジさんは若干 ぶっきらぼうな印象でしたが、訪ねた時は丁寧に接してくれました。若旦那と女将さんはとても親切で、宿の由来など世間話にも気軽に応じてくださいました。
唯一の難点をあければ、亀虫パラダイスであることでしょうか。夜は洗面所などは、足の踏み場が無いほどの亀虫がビッシリも犇めいており。夜中に女性の絶叫で目を覚ましました。
析出柱が凄い!
カナリ熱め
良いのは温泉だけだった
確かに温泉だけは良かったです。内湯は写真通りで、そこに想像以上にドドーッと温泉が落下しており大変気持ちの良いものでした。
露天風呂は新しく、珍しい格子枠でとても粋な感じがしました。そこから覗く山や空、緑の空間の広がりに癒されます。ただ、アブが1匹入ってきてそれと格闘しなければなりませんでしたが・・
国の有形文化財という事で建物は大きく古く、私の何より嫌いな虫が部屋に入って来るんです。2度目は寝ようとしている時に見つけて、我慢して寝てしまったら解らないかも・・と思い意を決して目をつむっていたのですが、ピョンピョコ飛び跳ね、無理ー!と思い、夜中の2時だったのですが宿の方を呼んでしまいました。
なんで宿に泊まってこんな嫌な思いをしなければならないのだろうと思いながら、辛い一夜を明かしました。虫、苦手な方ちょっと無理だと思われます。自分で退治できる方は別として・・
それと夕食の料理、一見ずらーっと並んでて豪華っぽく見えたのですが、よく見てみるとびっくり。なんとスーパーで売られているような冷奴がありました。その地の特産で、丸かったりいかにも手作りというようなのは私も頂いたことはありますが、四角く何も美味しくもなく、そのまんまといった感じの冷奴には驚きました。他にも、豆に味噌がかかっているだけとか、
バーベキューのように切られているコーンとか・・これじゃあ家で作ったほうがはるかに美味しいといった料理でびっくり。これで宿泊料1万3千いくらとはぼったくり。隣テーブルのお客さんと目が合い、多分同じ事思ってるんじゃないかなと・・
ここは白馬から近く、蓮華温泉なども登山客で賑わってましたが、この宿は、その日の宿泊客2組のみで、あんなに良い温泉があるのに非常にもったいない気がしました。平日でも多くの客でにぎわっている宿もありますが、温泉だけで料理が良くないとリピーターは来ないという事でしょうね。気が付いていらっしゃらないのかなあ?温泉が良いだけに残念です。
貴重な木造建築と温泉
玄関を開け中に入ると見事な土間と太い柱と梁に驚いた。更に古い調度品や大きな古時計に目がいき2度驚いた。タイムスリップした感覚に陥った。
部屋へ案内されるとこじんまりとた6畳?8畳くらいの部屋の大きさでテレビはなくトイレも共同だったのでとてもシンプルな部屋。そして部屋と廊下とを隔てるのは襖のみで部屋は鍵を掛けるものはない。最初は誰か部屋を間違えて入ってこないかドキドキしたが慣れると平気になったが貴重品だけは念のためフロントで預かってもらい内湯へ。
ドバドバと音を立てて流れ落ちるお湯は柔らかく肌触りもとても良い。さすが温泉博覧会に出品した温泉だけはある。
そして寝湯へ寝転ぶと石で作られた枕のなんと気持の良いこと!!至極のひと時を味わうことが出来た。
続いて露天風呂へ行くと半露天風呂の作りになっていた。きっと雪が多く降るためだろう。こじんまりとした浴槽からは北アルプスを望むことができる。
料理は郷土料理の山菜や川魚が中心で優しい味わいだった。
また、宿の中には資料館があり退屈することはなかった。
ここでの時間はお湯に浸かる、部屋でボーっとするの繰り返しだった。今まで色んな温泉宿に泊まったがここまでゆっくりと過ごしたことはなく、こういう過ごし方も贅沢だなぁと思った。